COUNTIF関数(4)-重複をチェックする・禁止する[Excel関数リファレンス]

[書式] COUNTIF(<対象範囲>,<条件>)

 

[機能] <対象範囲> のセルのうち、<条件> に一致するセルの個数をカウントします。

 

<対象範囲>  カウントしたいセル範囲を指定します。
<条件>  条件を、数値、文字列、式のいずれかで指定します。
[引数]

 


 

●●● データの重複を避ける2通りの方法 ●●●

 

データの重複を避けるには、

 

  (1) 重複をチェックして、知らせてもらう

  (2) 重複を禁止して、入力できないようにする

 

の2通りの方法が考えられます。

 

(1)は、COUNTIF関数と一緒に、「条件付き書式」を利用します。

(2)は、COUNTIF関数と一緒に、「入力規則」を使います。

 

さっそく、それぞれのやり方を見ていきましょう。

 

  

 

●●● 重複をチェックする ●●●

 

ではまず、次の例題で、

  「電話番号が重複すると、赤い文字で知らせてくれる」

ようにしてみましょう。 

 

counif関数4_1.jpg 

(1) A列を選択。

(2) [書式]メニュー から [条件付き書式] を実行。

(3) 「数式が」 を選択。

(4) テキストボックスに、次の計算式を入力する。

   =COUNTIF($A:$A,A1)>1

(5) [書式]をクリック。

 

counif関数4_2.jpg

(6) [色]から赤色を選択。

(7) [OK]をクリック。

(8) [OK]をクリック。

 

これで準備ができました。

 

実際にデータを入力してみます。

 

counif関数4_3.jpg

 

A列に同じ内容が入力されると、このように文字が赤色で表示されます。

 

さて、この計算式ですが、

  「A列に、セルA1の値が1個より多くあるかどうか

という意味の条件式です。

これが、TRUE になる場合には、赤色で表示されるわけです。

 

なお、このように、セルA1を相対参照で指定した計算式にすることで、

  セルA2  =COUNTIF($A:$A,A2)>1

  セルA3  =COUNTIF($A:$A,A3)>1

  セルA4  =COUNTIF($A:$A,A4)>1

    ・
    ・
    ・

といったように、それぞれのセルに適切な計算式で条件付き書式が設定されます。

 

 

 

●●● 重複を禁止する ●●● 

 

次に、同様の例題で、

  「電話番号が重複すると、エラーメッセージが表示されて入力できない」

ようにしてみましょう。 

 

counif関数4_4.jpg

(1) A列を選択。

(2) [データ]メニュー から [入力規則] を実行。

(3) [入力値の種類] から 「ユーザー設定」 を選択。

(4) [数式] に、次の計算式を入力する。

   COUNTIF($A:$A,A1)>1

(5) [OK]をクリック。

 

計算式は同様ですが、入力規則では「=」が付かないので注意してください。 

 

さてこれで準備完了です。

 

今度も同じようにデータを入力してみると、次のようになります。

 

counif関数4_5.jpg

 

このようにエラーメッセージが表示されて、入力が禁止されます。

 

 

COUNTIF関数は、集計ばかりでなく、このように他の機能と併用した活用方法があります。

色々な局面で役に立つ機能なので、覚えておくといいと思います。

 

ところで、「条件付き書式」は、あまり時間のかかる計算をさせると、入力のレスポンスが悪くなる

場合があります。ここでは A列全体を<対象範囲>にしましたが、状況に応じて工夫すると良い

でしょう。

 

また、入力規則は、「セルにデータが入力された瞬間」だけに動作します。コピーして貼り付けた

ような場合、動作しないので注意が必要です。